桜に見た 安倍晋三の大罪!

 またまた安倍だ。大臣二人の相次ぐ失脚、萩生田の「身の丈」発言など可愛いものに見えてくる。税金で自分の後援会員をもてなして平気、膨らむ経費に合わせて予算の増額すら目論んでいた。それがばれると一転して中止、「私が中止を決断した」と自分の手柄のように胸を張る。嘘、隠蔽もおてのもの。ばれなければいい。かん口令をしいてどこまでも逃げようとする。今回はさすがに逃げ切れるかどうか微妙な状況ではあるが、森友、加計で見飽きた、相も変らぬ姿がそこにある。どこまでこの男は人間の出来が粗末なのか? これほど品性下劣な人物が、国政を預かり国家を語っている。そして、国、国民のためでなく、私利私欲で周りに群がる連中が必死にこれを支えている。

 今回、私がブログ作成に向かったのは、安倍の人間としての幼稚さ、人格の低劣さを改めて見せつけられたからではない。これについては過去のブログで既に語りつくしている。そうではなく、野党合同ヒアリングでの質問に、苦渋に顔をしかめ「わからないのです」とただただ繰り返すだけの、内閣府職員の尾羽打ち枯らした憔悴しきった姿、表情に、安倍支配の弊害がついにこのレベルにまで達していることに愕然としたからだ。これを見て湧いてくるのは、佐川局長に感じた怒り(公僕たる使命を忘れたか!)ではなく、哀れみ「可哀想に!」だった。上司の命令、自分の仕事、家族の生活を守るためとはいえ、何故ここまで卑屈な姿を国民の前に曝さなければならないのか!

 内閣府といえば、これまで数限りない安倍内閣の不祥事の隠蔽工作、逃げ切り工作を取り仕切ってきた官邸官僚たちが闊歩する安倍内閣大本営だ。だが、そんな政治屋たちは別として、職員は普通の国家公務員、そのほとんどは、国民に仕える志のもと公務員となり、「国民の為の職務」の気概と誇りをもって仕事にいそしんできたに違いない人たちだ。その人たちの見るに堪えない哀れとしか言いようのない姿がそこにある。答弁に窮する担当者の顔は硬直し言葉が淀む。その左右に座る職員らも皆俯いて顔を上げることすらできない。みんなその答弁が「嘘」と知っているからだ。そして、そう答弁するしかない者の苦衷と悲哀がよく分かるからだ。こんな仕事ではなかったはずなのに、と。

 森友で大阪財務局の職員が一人自ら命を絶ったことを思い出す。出世のためならエンャコラ、嘘、隠蔽に平気で加担できる佐川局長、こんな男はどうでもいい。どうせ国民のための仕事など期待できない。
 しかし、心配なのは、国の仕事、国民に仕える気概をもって公務員を目指し、難しい公務員試験を突破して、日々真面目に真剣に仕事に向き合ってきた大多数の公務員のことだ。内閣府職員は、どんな思いであの席に座りあの答弁(「書類は廃棄しました」「分類番号のことは分かりません」)をさせられているのか?「何でこんなことをさせられなければならないのか」「こんなことのために公務員になったのではない」という無念の思いと、しかしまた、家族の為生活の為にそれを拒否することのできない自分の無力さにうちひしがれている姿がそこにある。自死を選ばざるを得なかった財務局職員の無念さ悔しさを彼らも痛感したに違いない。

 安倍晋三とその取り巻きたちの強権支配で、国民のために働くべき国家公務員がみな持っていたはずの崇高な志と誇りを奪われて死にかけている。その深刻な危機が今ここにある。個々の政策の間違い、失敗などはこれに比べれば小さなことかも知れない。このままでは国が壊れてしまう。安倍晋三の大罪ここに極まれり!

 経済の安倍、外交の安倍などともてはやしている場合ではない。
既に発行済み国債の半分にも達しようという日銀の「国債買い入れ異次元金融緩和」、株高を演出するため札を刷って株主(だけ)に配る「日銀(黒田)の年間6兆円(国家予算の6%)もの株買い」も累計で26兆円に達した。どちらも今を良く見せられればいいだけの見掛け倒しの政策で、安倍の総裁任期満了退陣の後には、収拾不能の経済的混乱が起きてその失政が明らかになるではあろう。そして、先日NHK朝のニュースにあった経済格差の深刻な実態に国民もいずれ気づくではあろう(7年前より国民の平均収入は年約50万円増えているが、増えたのは20%の人たちで、80%の人たちはむしろ減っている。50万円は全体の平均だから、増えた人の増え分は相当な額となる。良くなったのは20%、国民全体にとって経済はむしろ悪くなっている)。しかし、その時を待つ時間的余裕はもうないようだ。

 国の土台が腐ってきている。時に佐川局長のように自ら進んで国民を欺く者もいるが、ほとんどの公務員は、その職務を誇りとし真面目に一生懸命日々国民のための仕事をしている人たちなのだ。その彼らが安倍晋三や取り巻きに脅されて、国民に対して口が裂けても言いたくない「嘘」を言わされ、黙秘を強いられている。国民に奉仕すべき公務員が、安倍晋三らの人間までの私物化で、その仕事に意欲も誇りも持てないような状態に追い込まれている。問題は心構え、仕事への士気、人のモチベーションの根幹にかかわることである。国家の危機と言わずして何と言おう。国の大事な土台が回復不能な損傷を受けたら、その上に構造物を再建するのは容易なことではない。時に良し悪しはあるが、国の骨格を形成維持しているのは、安倍晋三やその取り巻き連中ではなく、私心を入れず国、国民のことを第一に考えて仕事をする彼らなのだから。

一刻も早く安倍政治を終わりにしなければならない。国民がここで目を覚まさなければ本当に手遅れになってしまう
内閣府職員のあの姿を見てこうした危機感を持つのは、私一人ではないはずだ。